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マニッシュな男性原理

中絶体験を告白して、ろくでもない父・円の血統など絶やしたほうがいいと訴える仁子によって、遠馬は円の血を継ぐ自分自身が間接的に否定されているような居心地の悪さを感じ、

『血・遺伝の影響の自己洗脳』に捕われていくようなところがある。

思春期の高ぶる性欲を持て余す遠馬は、神社の物置で彼女の千種(木下美咲)と性交をしていたが、ある日、父親のように千種の首に手を掛けて軽く締めてしまい、逃げ出した千種からほぼ絶縁状況に置かれてしまう。

あらゆる悪しき影響の闇金相談 東京源泉として父親が描かれているが、恐らくこういった父子関係と血縁の呪い・怨念の克服というのは、原作者の田中慎弥が抱えて いる心象や元型的イメージの現れなのかと思う。『性愛と暴力と社会不適合との交錯』を血縁関係に絡めていく重たさがあり、その重圧からの解放、血・過去に 拘束されない自己(自制)というものがテーマになっている。

昭和の”マニッシュな男性原理による支配と服従”が ある時から、価値変容してきた様と、重なる いびつな父子関係というのは、なんとも壮絶な骨肉の争い を見るようです。

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